鹿野道彦 今日の主張

 ◎食料自給率8年連続40%


8月10日、農林水産省は2005年度の食料自給率カロリーベースで40%であることを発表した。8年連続の横ばいである。

食料自給率は1965年度の73%から下がり始め、1989年度の50%が1998年度には40%と10年間で10%も低下し以来40%水準で推移している。自民党政府は2010年度まで45%を目標としてきたが結果を出すことが出来ず、昨年4月に食料農業農村計画で改めて2015年に45%達成すると宣言したのである。自給率向上は新食料農業農村計画の大きな柱と位置付けしたのだ。しかしながら来年度から推進されることになった耕作面積4町歩以上の農業者(施策の対象になる)を担い手とする経営安定対策が実施されれば自給率はむしろ下がってゆくのではないかとの疑念を投げかけざろう得ない。それは政府の国会答弁によると施策の対象農家は全体の30%、耕地面積では50%と明言しているのだ。現在の半分の農地は施策の対象外になり、20町歩以上の集落営農を施策の対象と認めるとはいえ、農業者全体の70%(中小零細農家)が対象から外れることは、農家の意欲を削ぐことになり、自給率に大きな影響を及ぼすことになるからだ。政府の経営安定対策はそもそも自給率向上を目的としたはずだ。どう見ても辻褄が合わない。この矛盾について政府はどう説明するのか。

自民党農政の基本的な間違いは農業の担い手を中央が決めることにあると考える。担い手であるか・ないか、担い手となるか・ならないかは、農家自らが納得した上で決めることである。政府が農業者を常にコントロールするような手法は、政府と現場の乖離を大きくするだけで、農政の成果は期待出来ない。

そこで民主党の農業再生プランの基本的な考えの一つは、あくまでも農業者の自主的判断を尊重することである。そして直接支払い制度の導入で農家の所得を増やせば農家の生産意欲は倍増し着実に食料自給率向上が見えてくるという考えだ。ちなみに先進主要国の農家の所得の半分以上は政府による直接支払いが占めている。将来を見透かして確固たる食料安全保障政策を具体的に推進しているのだ。だから各々の自給率はフランス130%、アメリカ119%、ドイツ99%、一時は30%台に下がったイギリスでも現在では74%なのだ(毎日新聞報道)。すなわち大胆な政策転換によってこそ、はじめて成果が期待出来るのだと考える。


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