鹿野道彦 今日の主張

 ◎統一地方選 後半戦

明日4月17日統一地方選の後半戦の町村長選も告示される。
全国的に注目されたのが福島県の矢祭町(やまつりまち)の町長選である。
町長に立候補を名のりでる人がいなかったのである。ようやく告示日数日前に副町長が立候補を表明したのだ。
それは町民が現町長にどうしても続投して欲しいと、望んだからである。
4年前も根本町長は引退を決意したが、町民の強い要請で退ぞくことを撤回したのである。
町民は再度現町長の翻意を期待したが、根本町長はこれ以上町長職を続けることは町民のプラスにならないと強い意志をもって応じなかった。
なぜここまで町民が引き続いて根本町長に町長職を望んだのか。それは根本町政の実績である。
まず国主導の平成の大合併で小規模町村は切り捨てられるとの懸念から、2001年に「合併しない宣言」を出したのである。(当時話題になった)その後独自で財政の削減をはじめとする行政改革を遂行してきた。
今や全国の自治体から多数の視察団が訪れている。
その行政改革の主たる内容は
・ 新規採用停止
・ 嘱託職員削減
・ 「収入役」廃止
・ 議員定数削減(18人→10人)
・ 町の重要職と議員報酬削減
(職員は減らしても給与削減は行はず)
・ 役場の七課を五課体制に
(庁舎の清掃も町長・副町長・教育長も行う。
トイレの清掃も管理職が行う日もある)
・ 役場窓口業務にフレックスタイム導入
(勤務時間だけを決めて、出勤と退勤の時刻は固定しない)
・ 年中無休の役場
・ 窓口業務は平日7時30分から18時30分まで
・ 出張役場制度の創設
役場職員の自宅が出張役場として利用できるようになり、町民は職員自宅で各種提出なり納付が可能になった。
・ 保育所の保育時間は、平日7時25分から18時45分まで。土曜日は7時45分から12時45分まで
・ 地元商店会が発行するスタンプ券で(買い物の際に27,000円で500円分)介護保険料含む各種公共料金を支払うことが可能にした。
・ 役場職員が消防員として消火活動にあたっている。
・ 2006年図書館設立(矢祭もったいない図書館)のため蔵書の寄贈を一般に募り2007年1月時点で29万1298冊の寄贈を受けた。現在も引き続き募集している。
・ 大規模な破格的条件で企業住宅誘致を行うことで町税の増収を図っている。

ただ予算を削減するだけでなく、住民サービスは格段に向上しているという。
介護保険料は福島県一安い。
まさに「目から鱗」である。
何を行政サービスとして優先してやるべきかをきちんと踏まえ、よくぞこのようなことを成し遂げることができたものと感嘆の一語である。
このような行政改革を断行するには、筆舌に尽くせぬ困難があったと思う。
改革を実行するにはまず身内からの抵抗(町役場の職員等)があったかもしれないことを想像すると、町長は強烈な指導力を発揮したに違いないと思う。
そして自らが範を垂れることによって町民も段々理解し協力してくれるようになったのではないだろうか。
町民の後押しがあれば議会も協力せざるを得ない。
まさしく町民の幸せを優先し公務員たる使命とは何かを町民に明確に示す町政の姿勢が、そして改革に対する不退転の決意と情熱がなければ成果を上げることは出来るはずがない。
何としても根本町長に再度続投して欲しいという町民の気持ちは意を得ているという感だけである。
役場と議会と町民が一体となっての町づくりの有様は、まさに誰かがやってくれるだろうとの依存体質から脱却した、すなわち町民の意識改革が、自分達の町は自分達でつくっていこうということになったのではないだろうか。
諸々の考え方はあると思うが4年に一度の統一地方選挙を迎えるにあたり矢祭町政が民主主義の根幹の理念を具現化し全国の市町村に大きな刺激を与えてくれたことは間違いないことを確認し、各々の自治体の執行部も議会も地域住民も常に進化することが求められると考える。その為に一票の重さをお互いに認識しあうことの大切さをあらためて感じざるを得ない。

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