鹿野道彦 今日の主張

 ◎独立行政法人改革

21日、政府の独立行政法人の整理合理化計画が示された。
現在の101法人を16削減して、85法人にすると福田首相が裁定したのである。16の内訳は、廃止民営化が6法人で、あとは統合である。
渡辺行革相は10法人の廃止民営化を求めていたが、ほぼ半減の決着ということである。
さらに行革相が本丸と位置付けていた、都市再生機構と住宅金融支援機構の2法人の民営化は結論に至らず、それぞれ3年後・2年後に検討と先送りされたのだ。
つまりこの度も独立行政法人の抜本的改革は、実現しなかったのである。
ちなみに民主党は、独立行政法人は原則廃止か民営化の方針を打ち出している。
安倍前内閣が真に不可欠なもの以外は、すべて廃止と閣議決定したことからするなら、現政府の行政改革に対する取り組みは減速したとも報道されている。
結局行革相と各大臣との折衝はまとまらず、最終的に福田首相が各省の官僚の進言に基づく各省大臣の言い分を尊重したということではないだろうか。
私自身の経験からして、内閣が事をやろうとする時は、官僚は先ず首相の本気度を読み取るのである。
そして自分の大臣はどれだけの覚悟を持っているか、物差しで計るのである。
故に半端な心意気では、官僚の壁(抵抗)は乗り越えられない。
大臣自らが不退転の決意を表示し、徹底的に粘り強く説くことによって、官僚の納得に繋げることができるのである。
官僚は一度了解すれば、決めたことには全面的に協力するのだ。
すなわち行革を断行しようとすれば、政治家の一歩も引かないぞとの姿勢が不可欠なのだ。そして官僚の能力と知恵を、最大限活用することが重要なポイントでもある。
残念ながら福田内閣の行革に対する熱意の欠乏が、天下り先が引き続き温存されるという、中途半端な決着となったのではないだろうか。
国民の負託を受けた政治家が、諸々の判断を官僚に委ねるのではなく「国民のために何を為すべきか」信念と責任を持って政権運営の主導力を発揮することが、議会制民主主義の基本でなければならない。結局のところ「新しい政府」の誕生によってこそはじめて真の行政改革のスタートがきられることになるものと考える。

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