鹿野道彦 今日の主張

 ◎景気後退局面入り

7日政府は、8月の月例経済報告で、景気認識を足踏み状態から「弱含んでいる」と表現を修正し、景気後退局面に入ったことを事実上認めた。2002年2月からの、日本経済の拡大基調に終始符が打たれたということだ。
アメリカ経済の減速が、そして原油高騰が原因していると言われているが、一部上場企業はこの6年間で、売上高1.4倍、経常利益3倍にもなり、大企業だけは景気拡大を実感した。
しかしこの間、政府が描いたシナリオは企業の利益が上れば給与も上がり、家計に流れるということであったが、賃金はおさえられお金は家計にはまわらなかった。
ましてやゼロ金利政策がとられている故、家計に入るべき利息分のお金も極めて少額となった。
国民生活にとっては、家計には景気回復の恩恵も受けることなく景気後退入りしてしまったのだ。
裏を返せば、アメリカ経済が良かったから日本の景気もまあまあであったということで、構造改革による景気回復であったわけではないということが、その総体から見えてきたということではないだろうか。トヨタの減収減益がそのことを示していると思う。
そして全てマーケットで価値が評価されるという、市場競争に全てを委ねるという(新自由主義の)構造改革路線は、何であったのかと振り返る必要があるということではないだろうか。
そこで大事なことは、国民生活をどうやって守っていくかである。
政策の転換が必要なのだ。
国民はお金だけでなく、幸せな安寧の生活を求めているのだ。
大企業だけが潤うのではなく、全てマーケットで評価される価値観の重視でなく、社会における人と人との繋がりをどう回復させていくかが大事なことではないだろうか。
すなわち、人間の幸せにとって大切な食・エネルギー・年金・医療介護・科学研究などに力を入れるということである。
経済の語源は経世済民だ。
困っている人を救う国にしなければならない。
景気が良くなることは、同時に国民生活も良くなることが望ましい。
故に、原油高騰対策、更に公共サービス、福祉に繋がる内需拡大政策が求められていると考える。
具体的な政策を実行していくには、まず国会での議論が必要である。
自公政権は国会召集に消極的であるようだが、早く臨時国会を召集して、国会が国民生活に責任を負っている使命を今こそ果たすべき時と考える。

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