鹿野道彦 今日の主張

 ◎経団連の春闘指針

19日、日本経団連から2008年春闘指針が報告された。
業績が好調な企業は、賃上げに取り組むべきとの考え方が示されたのだ。
しかしながら賃上げに前向きな姿勢ではあるが、賃金などの労働条件の決定は個別労使で行うのが大原則だとも強調している。
これでは賃上げは、業績も良い企業に限られてしまうのではないだろうか。
これまで景気回復の恩恵は、労働者側は受けていなかったのである。
企業の経常利益が5年間で2倍になっても、労働者が報酬として受け取る労働分配率は、2001年に比べて2005年も2006年も低下しているとの内閣府の調査の結果が出ている。
企業側に賃上げの条件がそろっても、賃金をおさえてきたのだ。
しかし一方株主配当や役員報酬は、この5~6年間で7倍から8倍になっていると言われている。
益々格差は拡大するはずである。
このような劣悪な労働環境をつくったことは、働く人と経営者の大切な信頼関係を、損なうことになるのではないだろうかと危惧の念を持たざるを得ない。
ましてやこのような行き過ぎた賃金の抑制は、消費にも影響を及ぼし、すなわちサラリーマンの賃金が増えなければ消費の伸びは期待出来ず、景気は低迷を招いてしまうことは言うまでもない。
今こそ経済界は、原油高騰などで中小企業の経営者は益々厳しい状況を踏まえて、関連の中小企業に配慮の姿勢と、非正規労働者の労働条件改善、残業代アップなど働き方の問題にも、積極的に取り組むことが求められていると考える。
働く人々の賃金が上がらない限り、経済の見通しは立たないからだ。


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