鹿野道彦 今日の主張

 ◎株価下落(株価5年ぶり低水準)

11日の東京株式市場は、アメリカの景気後退に対する警戒感が強まり株価は14,110円と下落し、2年2ヶ月ぶりの低水準となった。
アメリカの低所得者向け住宅高利融資(アブプライムローン)問題は、わが国にも影響し深刻さを増している。
もともとサブプライムローンには、無理があったということではないだろうか。住宅価格が上っても売れればいいが、売れなくなれば価格は下がるのは当然であり、ある程度まで価格が下がれば売れることは売れるだろうが、価格が下がった分の損失は膨大な金額になる。その額は50兆円ともいわれている。
実質、アメリカのバブル経済は崩壊したのだ。
損した人々には、マイノリティーが多いといわれている。
前のアメリカのFRB(米連邦準備制度理事会)議長のグリーンスパン氏は、人種的対立を解消し国をひとつにしようとした。それには低所得者にも住宅が買えるようにすれば、愛国心も生まれてくるだろうとの思わくがあった。
しかしサブプライムローンの焦げつきで、夢はやぶれたのだ。
アメリカのことだから、金融機関の不良債権処理は早急に成されるだろうが、社会的不安が生まれることが懸念される。
それは銀行の損失は埋められても、マイノリティーの損失は埋められない。そこが問題なのである。
サブプライムローン問題は日本の金融界も、もうすでに影響を受けている。
アメリカの消費者が減退することは、とりわけ日本の製造業に影響するのだ。
わが国は、思い切った手を打たなければならない。
それにはまず公正な利益配分だ。
経済の停滞で、格差が拡大することが予測される。
格差が拡大すればするほど、景気が良くなっても暮らしが良くならない。悪くなればますます悪くなるという悪循環が、国民生活に巡ることになる。
不安は底がなくなるのだ。
自民党政権の経済の成長拡大路線で、果実は国民全般にしたたりおちてくるというトリクルダウン経済学論理は通用しないことは、もうすでに国民生活の実態が証明している。
社会に還元されてないことは明らかである。
マーケット(市場)にすべてをまかせればいいという現政権の市場原理主義の思想では、国民の不安と不満は払拭できないのだ。不安感が消えない限り、国民の消費にはなかなか期待出来ない。ちなみにGDPの60%が個人消費である。つまり消費の喚起がないかぎり、景気は良くならないのだ。
ゆえに人間の気持、心にも配慮し加味した経済の仕組みが、求められるのではないだろうか。
すなわちマーケットをどうするかではなく、国民の不安をどうするかなのである。
ならば、ある程度の政府の介入も必要なのだ。
今こそ政策の大転換である。
大都会・大企業を軸とした政策から、地方・中小零細企業重視の政策に切り替えることだ。
どうしても、新しい政府の誕生が待ち望まれる。

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