鹿野道彦 今日の主張

 ◎減反見直し発言

今、イタリアのローマで「世界食糧サミット」が開かれている。
世界的な食糧価格高騰の要因とされるバイオ燃料開発・気候変動・輸出規制などへの対応を協議するのだと言う。
このように食糧問題が国際的に大きなテーマになっている時、町村官房長官の米の生産調整、すなわち減反政策の見直しの必要性発言が、政界・農業界に波紋を投げかけている。
町村氏曰く「減反をして転作を進めてきたが全体としてうまくいっていない」「今の世界が食料不足の国があるのに減反とはもったいない」だから減反を見直すべきだということだ。
この発言に対して、与党サイドから減反を見直せば米価が更に下落すると激しく反発する声が出ている。
基本的には米の生産調整無しが望まし。
しかし、その先に米価の急落があるのでは、米政策の具体的な方向付けを示したことにはならない。
すなわち米の生産調整問題に言及するのであれば、米が過剰になった時どうするか、米価が下落した時どうするかの両対策を提示することが政治の責任であるはずだ。
それが将来に、何ら展望を示せないままの場当り的な官房長官発言は、2008年産米の作付け段階の農業者に不安感と不信感を与えることになる。
これでは生産調整の意欲を引き下げるだけだ。
大体、政府首脳からこのような考えが突然述べられることは、現在の政府与党がしっかりとした一貫性のある農業政策を持っていないとことではないだろうか。
政府与党は、品目横断的経営安定化対策と称する農業政策を実施しているが、批判を受ければすぐに見直し、そしてまた見直し、いわば見直しの連続では国民のための食糧安全保障が、食の安全が確保されることにはならない。
これだけ国際食糧市場が緊迫した状況になって来ている時どうするか、先ずは民主党の農業再生プランの核である直接支払い制度(戸別所得補償制度)を先進国と同じように導入することにより、米・小麦・大豆等のバランスのとれた生産体制を強化するこが先決であると考える。
このことは、わが国の食料自給率向上にもつながるのだ。

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