鹿野道彦 今日の主張

 ◎プール事故

8月1日、埼玉県ふじみ野市の市営プールで、吸水口の蓋が外れていた為、吸水口に吸い込まれ小学2年生の子供が死亡するという事故が大きく報道された。


なんと痛ましい事故であるか!!


どうして事故がおきてしまったのか。


吸水口の柵を固定するボルトがなく針金だけで留めていた為、安全防止のための柵が外れてしまったというのだ。またアルバイト監視員は吸水口の構造を理解していなかったのと同時に、10人の監視員が「危険なものとは知らなかった。」とのことであった。そして吸水口の蓋の点検作業を行うようにとの指示もなかったようだ。これでは当然危険性に対する意識は乏しく、対応が遅れてしまうのも当然である。


なぜ杜撰な安全管理状態の下でプールの管理運営されていたのか。


ふじみ野市がプールの管理運営業務を民間の『太陽管財』という会社に委託し、任せられた『太陽管財』という会社は、別会社と口頭のみでの業務下請け契約を結んでいたのだ。つまりプールの安全管理の「丸投げ」をしていたのである。すなわち、一番大事な行政サービスに於ける安全管理を、ふじみ野市が指名入札で落札した会社に任せっ放しにしていた結果、責任の所在が曖昧になり、危険意識の希薄につながり今回の事故につながってしまったのではないだろうか。つまり市民生活の安全を守ることは行政サービスの根幹であることを忘れておったのではないだろうか。行政サービスの一部を民間に任せ、委ねる会社を入札制で決めることは、任せられた民間会社は当然、利益追求するので利益を優先してしまうが故に、安全管理が杜撰になることは事前に予測(想定)しておかなければならないのだ。このことについて私は、マンションの耐震偽装事件でも民間委託の負の側面を指摘してきている。だから行政が安全管理を民間に委託する場合には相当慎重でなければならないのだ。徹底した安全管理の対処法を義務付けなりをし、万全な安全管理システムを確立した上で民間に委ねるべきである。


ただ闇雲に声を大きくして上辺だけな改革によって、国民生活に於ける最も大切な生命までもが疎んじられる社会であってはならない。もう二度と今回のような悲惨な事故を起こさないためにも、民営化なり規制緩和なりを推進する分野と、行政の責任で行政サービスを国民に提供すべき分野をきちんと区別することによって、真の安心・安全社会を築いていかなければならない。


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