鹿野道彦 今日の主張

 ◎政府与党の歳出削減目標

 26日 政府与党は、ようやく5年後の歳出削減目標を、総額で11.4兆~14.3兆円と決めた。

来年の参議院選挙を控えて自民党参院側からの抵抗もあり苦慮したようだ。

そして、この5年間の経済成長率を名目で3%と設定している。しかし、原油高騰の影響なり、アメリカ経済の混乱も予測され、北京オリンピック以降の中国経済のバブル経済崩壊に対する危惧など、相当不安定な要素を含んでいる状況で、5年間3%の成長が続くことは無理があるのではないだろうか。

また、たとえ前提通り3%成長が続いたとしても政府の計算では2011年度の財政は16兆円足りなくなる。そこで、11.4兆~14.3兆円歳出削減をする。それでも、2.2兆円~5.1兆円不足する。それならば、あとは当然増税で賄うきりないということに尽きる。

ところが、肝心の消費税増税の具体的議論は、参議院選挙のため先延ばしされてしまった。問題を避けたのである。これではとても、小泉政権は責任ある政府の姿勢とは言えない。

かつて1998年から1年8ヶ月総理大臣を務めた、小渕首相はバラまき経済刺激策で84兆円国債を発行し、自ら「世界一の借金王」と表現したが、小泉首相は4年間で250兆円以上の国債を発行(小渕首相の3倍)国の借金も2006年3月末で827兆円になってしまった。地方の借金を合計すれば、ほぼ1000兆円である。

そして、自分の任期中は消費税を上げないと言い続けた。小泉首相の「改革 改革」の大きな目的は財政再建であったはずだ。これでは、健全な財政をめざすところでは。

歴代の政権が、財政再建のための増税を持ち出した途端に、激しい国民の反発により政局が混乱した事例をみて、根本問題に正面から向き合うことを逃げてきたと言わざるを得ない。

ましてや、小泉首相が郵政事業民営化を公約し、その理由として国民の膨大な貯蓄(郵便貯金)を国の赤字財政補填の為の国債買い入れには使わせないことが目的だと、国民に説明してきたことからして、国の借金が827兆円にも達したことは、とても整合性のとれてる話ではない。

結局、小泉自民党政治の見せかけの改革は、財政再建をただズルズル遅らせて国民負担増を大きくしてしまったということである。

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