鹿野道彦 今日の主張

 ◎米国産牛肉輸入再開で合意


6月21日、今年1月にBSE(牛海綿状脳障)の病原体が蓄積しやすい危険部位の脊柱(背骨)混入が見つかり、全面的に輸入を停止していた米国産牛肉を輸入再開することで合意した。

小泉政権の政府が食品安全委員会に米国産牛肉の輸入再開を諮問したのは昨年5月で、その半年後の12月での答申でGOサインが出たのである。

しかし最初から「輸入再開の結論ありき」の為の条件付き諮問には、食品安全委員会の専門委員の一部、そして消費者団体からも不満の声が上がっていた。

我々民主党は、アメリカに調査団を派遣し諸検査体制等の調査結果を踏まえて時期尚早と主張したのであるが、案の定、再開一ヶ月余りで輸入禁止の危険部位、脊柱が発見され輸入手続きが全面的に禁止されたのである。

その後、日米両政府間で輸入再開に向けての調整が続けられてきたが、輸入条件の大枠は手直しせずに、事前調査条件(研修や抜き打ち査察の実施など補強策)を追加することが輸入再開条件で、確固たる安全基準をルール化することもなく合意したのである。

米国ではBSE感染源となる牛の肉骨粉の飼料が依然として豚やニワトリにも使用されているように規則が甘く、今月行われた韓国政府による査察でもBSE検査体制や食肉処理施設に不備があったことが見つかるなど、まだまだ杜撰であり米国産牛肉の安全性に対する不安は拭いきれない。そんな中での突然の合意は、またしても今月29日に予定されている日米首脳会談を前にしたパフォーマンスで、米国に対する政治的配慮ではないかとの批判が出てくるのは当然だと思える。食の安全性を確保することが何より優先されなければならないのにも関らず、政治的配慮を最優先したということになれば、消費者からの理解は得られにくいのではないだろうか。同時に今後また新たな違反が見つかった時に、「米国の責任である」とは言えるはずもなく、その時の政府の責任はどうなるのか明らかに示しておくべきだと考える。

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