鹿野道彦 今日の主張

 ◎憲法記念日


  今日(5月3日)は憲法記念日、近代憲法の柱は基本的人権と統治機構であると言われてきた。
現在の日本は、内政外政ともに迷走を繰り返し、解釈や視点の曖昧さが憲法の遵守はもとより将来を見通すことさえ出来ない状況下にある。偏に、しっかりした(確固たる)国のかたち、つまり国の骨格を持たないからだと考える。
現憲法が時代に適合しているかどうかを検証した時、この混迷は統治制度(機構)に所似していると考えられる。統治を官僚に委ね続けてきた結果、中央集権体制による官僚政治の台頭許してきたのである。
  現憲法65条に「行政権は内閣に属する」とある。内閣の中に官僚機構が含まれるという解釈ではなくて、あくまでも行政権は政治の分野すなわち執行権であることを明確にしなければ、このまま官僚政治が維持されてしまうことになる。
  92条に「地方公共団体の運営は地方自治の本旨に基づいて法律で定める」とあるが地方自治の本旨とは何かという不明確な表現に曖昧さが残る。
中央政府と地方公共団体は対等の関係であるはずなのに、地方交付税の削減について、国は地方公共団体に一言の相談もなしに一方的に断行したことを思い起こす。このようなことでは、地方自治の本旨に基づいて地方が健全な運営を進めることができるはずもない。中央政府と地方自治の役割を明確化しなければならないということである。ちなみに先進諸外国では役割が憲法上に規定されている国が多い。
  65条・92条をこのままにしておけば「脱官僚政治・地方分権社会を築こう!」と叫んでも、残念ながら絵空事に終わってしまうだろう。
  本気で国を変えようとするなら、国会議員として憲法を論じ合うことが大切な使命であると考える。国のかたちを構想するのは国会議員であり、憲法改正の是非を決めるのは国民である。
  私が国会議員であった時、衆議院に設置された憲法調査会において委員として5年間に33回の発言をしてきた。現憲法に対して自らの考えを明確に示したことは、国会議員としてのひとつの使命を果たしてきたと自負している。
  今、次世代を意識し、日本の新しい出発のために未来へ向かって憲法構想を議論する時を迎えたと確信する。

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