鹿野道彦 今日の主張

 ◎誰が何のために株を買っているのか 2013.7.3

 日本の株価は日経平均で見て5月22日に15600円までに上昇した後、12400円まで下がり、7月2日はおよそ1ヶ月ぶりに14000円台にまで回復した。
 時々刻々と変化する株価の水準で経済政策を評価することはできないが、安倍政権は株が上がっているときは、マーケットがアベノミクスを評価していると自賛していた。株価が下落したときは、上がりすぎた反動であり、心配する必要はないと平静を装っていたが、再び上がり始めると「喜び?」を隠せないようである。
 それでは、いったい誰が日本の株を買っているのだろうか。7月3日付け日本経済新聞の「経済教室」で、植田和男東大教授は「昨年11月以来ほぼ恒常的に日本株を買い越しているのは外国人である。反対に国内投資家は、5月の暴落場面での個人を除いて目立った買いはない」と言って、国内の資金は株に向かっていないと説いている。
  つまり、アベノミクスで日本の株を買っているのは短期の売買益を目的とした海外の投資ファンドが中心であり、国内の投資家がアベノミクスの効果を期待して株を買っているわけではないのである。
 株価に一喜一憂してはならないのは当然である。まして、日本の株が上がっている主因が、海外の投資ファンドによる日本の株式市場を舞台にしたマネーゲームの結果だとするなら、誰のためのアベノミクスなのかを問いたくなる。
 海外の投資ファンドにマネーゲームの舞台を提供するよりも、もっと大切なことがある。 派手な株価の動きに惑わされてはならない。株の上昇よりも、日々の暮らしの安心と安全を守ることのほうが政治の役割としてはずっと重要なのである。

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