鹿野道彦 今日の主張

 ◎「デフレ脱却」宣言見送り

9月15日公表の月例経済報告でデフレ脱却の認識を示さない方針を内閣府は固めたと10日の新聞各紙は報道した。


米国経済の先行きに減速懸念が強まる中、日本経済に悪影響が及ぶ可能性を考慮し判断は時期政権に委ねることにしたということである。


米国のFRB(連邦準備制度理事会)による日本銀行に例えるなら支店長会議のような場で、米国のIT景気が少し減速しはじめたこと、具体的にはパソコン用の半導体の在庫が積み上がっていることなど報告されたのだ。アジアも日本も影響を受け始めている。このことは日本の景気もピークを越えたとの判断につながる。これから我が国は厳しい政策運営を強いられることが予測される。


大企業はこれまで一面リストラで企業収益を上げて来たが、更にこれからも熟練労働者が減っていく中で、派遣社員でもマニュアルを読めば対応出来るような人減らしのための投資を行うことが大企業側の企業戦略だと言われている。このままでは弱い立場の人は、より一層の影響を受けることになるのではないか。これまでも言われたことだが例えて言えば弱者も地方もジャンボ機の後輪なのだ。それは上昇するとき(景気が良くなるとき)には最後に離陸する、下降するとき(景気が悪くなるとき)は一番先に着陸するのである。すなわち良くなるときは最後に、悪くなるときは一番先に影響を受けるということである。我が国はこの数年間、いざなぎ景気を上回る景気上昇が続いて来たと報告されているが、それは大企業の収益改善と富裕層の資産形成に偏り、国民の家計に景気上昇の恩恵が回らないうちに我が国の景気は下降し始める状況になったということなのだ。そこで大事なことは高齢者と意欲を失いつつある若者に対する配慮である。高齢者には安心感を持てるように出来るだけ心を傷つけないようにすること(年金・医療・介護の対策)。若者にはヤル気を起こすため、出来るだけ正規社員を増やすための若者の職業教育を徹底することが出来るよう環境を整えることだ。このことは、政府としては最も力を入れなければならない分野であると考える。今のままでは働く人も高齢者も更にお金は使わないし使えなくなるだけだ。


これでは国民生活に活力は生じない。今こそ生活者が良くなることによって企業も良くなるという認識を持つ必要があるのではないか。すなわち我が国は大企業が潤う自民党政治から、国民が潤う民主党政治に切り替えるときを迎えているのだと考える。


 


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