鹿野道彦 今日の主張

 ◎「いざなぎ」超え

大田経済財政政策担当大臣は、11月22日今日のわが国の景気拡大は4年 10ヶ月目に入り、戦後最大のいざなぎ景気(1965年~70年)を超えたとの判断を示した。拡大は今なお続いて行くというのであるから戦後最長景気の正式の認定はまだ先になされることになる。いざなぎ景気と言われた時代は企業も家計も政府も確かに潤いを実感としてとらえた。しかし、今日の景気動向を分析すると、景気拡大最長と言っても大企業だけが潤っている現状が見えてくる。
大企業と中小企業そして大都市と地方都市、正規社員と非正規社員等の景気に対する実感の差はまさに大きく広がっているのである。
サラリーマンの可処分所得がこの5年間で7%マイナスであることからして政府発表の「消費の弱さがみられる」との判断は当然のことであろう。
「ワーキングプア」という言葉が盛んに使われるようになってきているが、一生懸命働いても努力しても報われるという状況には必ずしもなっていない。将来に対する不安は益々つのるばかりだ。自民党政権の構造改革路線が生んだ格差社会の拡大は、ここに来て階層の固定化につながり、とりわけ地方に住む人々にとって戦後最長景気は夢や幻となりつつあるのではないだろうか。すなわち、この度明るみになったタウンミーティングのやらせ質問のように、形だけを整え言葉だけが先行する官僚主導の作為に国民は煽られているに過ぎないのだ。中身が伴なって来なかったということである。
一方では景気拡大を示唆しながら政府の月例報告は個人消費も伸びないだろうと判断し、アメリカ経済も減連していると分析している。景気の先行きに懸念を示しているのだ。景気に翳りが見えれば水面が下がってくるのと同じように、いろいろなものが見えてくるのである。自民党政権の新自由主義の効率性優先・市場競争原理重視の民営化なり規制緩和なり小さな政府論者の理が、決してバラ色ではないことが徐々に明らかになってくるのではないだろうか。
今こそ格差社会の是非の更なる議論が求められているのではないかと考える。

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