鹿野道彦 今日の主張

 ◎貸し切りバス事故

23日大阪府吹田市で、27人が死傷した貸し切りスキー客バス事故があった。
事故を起こした「あずみ野観光」バスの運転手は、2月の休みは1日だけで睡眠時間は平均5時間であったということである。そして給与は10%減ったという。
また「あずみ野観光」は、今月初めまで国土交通省の安全監査を受けてなかったことも明らかになった。
2000年の政府の規制緩和策により、認可制が許認可制になり新規参入しやすくなったことで、バス事業者数が急増したためバス事業の競争が激しくなり過酷な勤務実態をうみ悲惨な事故を招いてしまったのだ。
そして国交省の監査実施は、平均5年に一度という実情のとおり行政の安全に対するチェック体制をつくることが遅れ遅れになっていたのだ。
規制緩和策により過労運転が強いられることは、当然予測されていたことでもあったが、政府の考えは規制緩和することにより新規参入業者が増え、競争により低価格になり利便性も向上するとの発想だったろうが、安全体制が守られるのかと憂慮されていたことが現実となって乗客の尊い命まで奪われてしまったのだ。
二度とこのような事故をおこさないためにも、国民生活にとって最も大事な安全管理に関する認識を改めなければならないと考える。
私は以前から、規制緩和は「バラ色」だけではないと警鐘乱打してきたが、規制緩和は国民にとって「すべてメリットにつながるものだけではない」という視点からはじまらなければならない。
そして何といっても、人間の命に関わる「安全」「環境」等の分野の社会的規制の緩和は、前提条件として行政の安全・保全のチェック体制の確立が不可欠であるとの認識を確認し合うことが大切であることを強調しておきたい。

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