鹿野道彦 今日の主張

 ◎国会閉幕

7月5日通常国会が12日間延長の中で閉幕した。
安倍首相は、今国会での法案の成立を実績と強調している。
しかしながら今国会を通して、河野衆議院議長は「国会運営のありかたに就いて改めて考えさせられた」と深刻に語っている。
扇参議院議長は閉幕の挨拶で「中には参議院らしくないこともあったと思われ、参議院として恥ずかしくない態度を国民にみせていただきたい」と述べている。良識の府の議長の想いが滲んでいるようだ。
すなわち官邸の指示によっての17回にも及ぶ強行採決という、法案の内容より提出した法案を通すことが優先されたことに対して、危惧の念を表明されたのではないだろうか。
このように強引な国会運営は国民の為になるのか、議会制民主主義にとって相応しいのか、厳しく問われなければならないと思う。
例えば、たった4時間で通してしまった、いわゆる年金の救済法はなぜもっと時間をかけて議論しなかったのか。
そして安倍内閣が、天下りを根絶すると標榜しておった国家公務員制度改正法は、実は今の省庁毎の再就職斡旋をやめて、内閣府に新たに人材交流センターを設置して一括して再就職をお世話するという、すなわち政府公認の新天下りバンクを設ける法律であることが、果たして天下りをなくすことになるかということである。
世論調査の結果でも、法案内容を理解している国民は、ほとんど評価していないのである。
むしろ民主党提案の、5年間は天下りを禁止する法案の方を評価しているようだ。
これで実績を強調されても、国民は戸惑うだけではないだろうか。
国民の付託を受けた議員の議論をもっと丁寧に扱うことが望ましいと考える。
ましてや延長国会の最終段階で、与党が行政監視委員会の審議をボイコットするという前代未聞の国会のありようが、テレビに映し出されておったことからしても民主主義の国なら、民主主義に相応しい議会制民主主義の形を確立することから再出発する必要があるような気がする。
ただ数による権力を振りかざす国会運営は、けして美しい国と結び付くとは考えられない。

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