鹿野道彦 今日の主張

 ◎住宅着工3割減

「住宅着工3割減」の見出しが、14日付けの朝日新聞の一面トップ記事であった。
一昨年の耐震偽装事件の発覚後、再発防止として建築基準法が改正され、今年6月から施行された。
その後、7・8月2ヶ月で新築住宅の着工数が前年に比べて30%落ち込んだのだ。
改正により従来の自治体や、民間検査機関の審査に「構造計画適合性判断機関」が設けられ、2段階のチェック制度になったのである。
故に厳しいチェックで審査機関から不適合の判断が下されることで、再申請の手続き等書類(申請)作成に膨大な時間がかかるようになり、結果として住宅建設の遅れや建設資材の出荷減になったという。過度の審査の厳格化が、住宅着工減を招いてしまったのだという。
更に地方の中小の設計事務所では、一般的には人員その他事務体制が審査の厳格化に対処できるほど整備されておらず、諸々制限されたことへの反発は大きいという。
ましてや独自の在来工法で、地域住民のニーズに応えながら丁寧に1件1件と住宅を建てて来た技能者の人達(大工さん)にとっては、まさに死活問題になっている。
もちろん建築審査にとって安全の確認が大前提であることは充分承知をしているが、いわばあらさがしをするようなシステムではなく、もっと地域の文化なり風土に適合した弾力的な工夫なり知恵が有ってもいいのではないだろうか。
このままでは地域経済に悪影響を及ぼし、わが国の大切な伝統や文化をも失ってしまうことになるのではないかと危惧するところである。
国交省は資金繰りに困った会社等に対する一時しのぎ策として、運転資金の融資枠の適用範囲を広げる案も考えているとのことだが、融資等だけでなく制度の再見直しも含めた抜本的対策が必要ではないかと考える。
民主党の政策担当者にも現場の声をしっかりと把握して、党としても出来るだけの対策を講ずるべく働きかけている。

 | HOME | 

カレンダー

« | 2017-09 | »
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

月間アーカイブ